在宅医療における訪問看護師の仕事は多岐にわたります。まず、一番大切な仕事が健康チェックです。在宅医療における高齢者は、病院にいる患者と違い、毎日健康チェックをすることが出来ません。過去の記録と照らし合わせながら、変化がないのか確認します。このときにチェックする内容は、主治医が作成する訪問看護指示書に基づいて行います。訪問看護時に気が付いた事があれば、報告書を作成して医師に渡します。このように、医師と在宅医療者を結ぶ橋渡しのような役目もしなければいけないのが訪問看護師です。二つ目に、気が付いた医療処理を施します。訪問看護をした際に、利用者が苦しんでいる事、困っている事があれば解決する事ができるように医療処理をします。病院と異なり、自宅という環境でしか使えない道具を選択しなければいけないので難しいです。さらに、毎日状況を観察できないので、今後の利用者の見通しを考えて処置します。三つ目に利用者の家族からの相談です。在宅医療になると患者さんだけでなく、その周りにいる家族も不安になります。訪問看護師は、家族の人と接していく中で不安に思っている事やこれからやってほしい事などの希望を聞き取り、実現していきます。利用者が意思疎通できるレベルであれば良いですが、終末医療の段階になっている場合には、家族に様々な助言をします。このように、家族、医師、場合によっては薬剤師を含めて訪問看護師は橋渡しを担う必要があります。